弓の毛替 修理調整

持ち込まれた状態

スティックの凹み補修と持ち手の皮の交換 フロッグの黒檀の割れを修復

かなり毛が切れています。

毛替した方がいいですね。(わかりやすい例)


弓が折れた場合

写真上は修理困難ないしは不可能。写真下は修理可能。     楽器本体では まず修復修理ができないということはあまり経験したことはありません。けれども弓の場合どうしても棹が折れてしまった時修復したとしても演奏するのに不安が残ってしまうことがあります。写真下の修理だと折れた所を接着するだけでは毛の張力で はずれてしまうことがあるので補強が必要になってきます。費用的には最低4万から5万円かかります。


毛替

弓には馬の毛が張ってあります。使っていると毛は引っ張られているので、だんだん長くなっていきます(写真上は馬毛が伸びるまえ)。また湿度や温度が高いと毛は長くなり、逆に寒くて湿度が下がると短くなります。

のびた毛. ネジを最もゆるめた時これぐらい毛が長くなると、ネジ(スクリューツマミ)をいっぱいに回しても毛が張らなくなります。こうなると毛替か、毛の長さの調整が必要。

毛がうまく張れないのは、毛が伸びた時か、中のネジ(写真上)が磨り減った場合が多く、毛が伸びすぎただけ ということがけっこうあります。 


写真上から bass、 cello4/4 、viola 、violin4/4の弓,馬毛。             それぞれ弓の長さが違い、bassが短く、次にcello ,violin violaがいちばん長い。

馬毛の束をほどいたところ。(この毛はモンゴル国のもので、生きた馬から毛を刈り取っているらしく とくに色艶がいい)

毛は 根元のほうが毛先より太く、毛先になるにつれ少しずつ細くなっていく。     (写真上 ちいさいウマ のいるほうが根元 )

(写真の馬は、ほぼ原寸大)

         
なお、馬の毛には、柔らかいモノや、腰のあるしっかりしたもの、また中庸のものなど種類がございます。  毛の量も、多目、少目、、などご要望がございましたらどうぞ、、。ご要望がなければ、ノーマルな毛の量にさせていただいております。